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クジャクの1種であるインドクジャク(鳥綱キジ目-キジ科-クジャク属)はパキスタンやインド、スリランカやネパール、バングラデシュなどに生息し、生息地では神聖な鳥として大切に扱われています。やや開けた場所を好む傾向があり、背の低い木が生えた森林や草原、畑などで暮らすことが多いとされています。
一夫多妻制で、野生ではオスを中心とした小さな群れを作って暮らしています。繁殖期は3月~7月で1回に3~8個の卵を産み、卵は28日ほど温めるとふ化します。ヒナのうちは全身が茶色くて地味な色合いですが、成長するにつれてクジャクらしい色になっていきます。
クジャクのオスは体も羽もとても鮮やかな色をしていますが、特に上尾筒(じょうびとう)と呼ばれる腰から生えている150~200本の羽は扇状(おうぎじょう)に広がること、そして目玉のような美しい模様で飾り付けられていることで有名です。
野生の動物は体や羽の色が派手だと天敵に見つかりやすく、食べられやすくなってしまいます。また大きな飾り羽があると動きがその分鈍くなったり、木の枝などにひっかかったりすることも増えてしまいます。そのため野生動物は派手であるほど、また立派な飾り羽を持っているほど厳しい自然の中で生きていくことが大変になると考えられます。
それでもオスのクジャクがきれいで大きな飾り羽を持っているのは、なんとメスに自分を選んでもらうためだと考えられています。クジャクのオスは羽の目玉模様が多くて鮮やかであるほど、ディスプレー(大きな声で鳴きながら羽を広げたり踊ったりして、メスにアピールする行為)が上手なほどメスにモテるようです。より派手なオスほどメスと交尾する機会が増える、と考えるとなんだか面白いですね。
ちなみにクジャクのメスもきれいな色をしているのですが、残念ながらオスと並ぶととても地味に見えてしまいます。
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